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『デジモンエッグズ』連載開始記念 みなと歩先生スペシャルインタビュー
10月2日(金)発売の最強ジャンプ11月号よりスタートする漫画、『デジモンエッグズ』!
この連載開始を記念して、作者のみなと歩先生へのインタビューを敢行! 新進気鋭のデジモン漫画家・みなと先生が創造するまったく新しいデジモン世界を描いた今作。『デジモンエッグズ』制作の裏話や新デジモン・スズモンの誕生秘話をはじめ、みなと先生の熱いデジモン愛があふれるインタビューをお届けするぞ!
■『デジモンエッグズ』みなと先生 PROFILE
2023年開催のデジモン漫画大賞にて、『デジタルモンスター CHILDREN:CODE』で佳作を受賞。2024年よりデジモンコミックにて『デジモンパラドクス』を連載。最強ジャンプ2025年12月号にて読切『デジモンビリーバーズ』を掲載。
●デジモン漫画大賞受賞者からついに月刊誌の連載作家が誕生!
――『デジモンエッグズ』連載開始、おめでとうございます! まずは今の率直なお気持ちをお聞かせください。
みなと:ありがとうございます! 新しいデジモンの物語を自分の手で生み出せることが大変嬉しく、また同時に大きなプレッシャーを感じています。僕自身デジモンが大好きで、ファンとしてずっと見続けていたからこそ、「いいものを作りたい、作らなければ!」という気持ちが常にあります。デジモンは30年近く続く一大コンテンツで、いち作家としてその一端を担う責任は大きいですが、それを受け止めて描いていきたいです。
――『デジモンエッグズ』の連載企画は、いつ頃から動き始めていたんですか?
みなと:デジモンコミックで『デジモンパラドクス』を連載しているころに、「もしよければ新しくデジモン漫画を描いてみませんか」とお声がけがあって、最強ジャンプで連載する機会をいただきました。ただ、その段階では漫画家としての実績や経験がまだまだ浅かったので、連載の前に読切を掲載することになったんです。そうして描いたのが『デジモンビリーバーズ』で、そこからさらに連載用の作品を練りに練って、ようやく皆さんにお届けできるようになったのが、この『デジモンエッグズ』になります。
――先生はデジモン漫画大賞に応募するため初めて漫画を描いたと伺いました。応募しようと思ったきっかけは何だったのでしょう?
みなと:僕はもともと物語を考えるのが好きで、漫画を描くことにも憧れがあったんです。でも、漫画を描くのはすごく大変で、何回かネームのようなものを描いては挫折するのを繰り返していました。そんな中で2023年の「DIGIMON CON」でデジモン漫画大賞を開催すると知って、「ここで描かなかったら一生漫画家にはなれない!」と、一念発起して応募したんです。漫画を描くのはすごくしんどくて大変でしたけど、描いている中で「俺ってめっちゃデジモン好きじゃん!」というデジモンへの愛を再認識できました。それから様々な経緯を経てこうしてデジモン漫画を連載することになったので、「漫画家になりたい」という漠然とした夢をデジモンが形にしてくれたんだと思います。
●『デジモンアドベンチャー』に感じた「作り手の本気」
――みなと先生は生粋のデジモンファンと伺いましたが、そんな先生のデジモン原体験は何ですか?
みなと:細田守監督が手掛けたデジモンが、僕のデジモン原体験になります。劇場版第一作の『デジモンアドベンチャー』と、TVアニメ『デジモンアドベンチャー』の第21話、「コロモン東京大激突」ですね。細田監督のデジモンというと、『ぼくらのウォーゲーム!』ももちろん名作ですが、どちらかというと前2つに強く惹かれたんです。
――なかなか通なチョイスですね! どんなところが先生の心を惹きつけたのでしょう?
みなと:人々のリアルな生活が描かれている点です。その時代の子どもの生活にデジモンという謎めいた生き物が紛れ込んだら何が起こるのか、それを真正面から表現している。こんなことが実際に起きてほしい、と思ってしまうくらい真に迫った描き方で…子どもながらに「本物のデジタルモンスターを描いている!」と感動したのを覚えています。
――その原体験が、先生の漫画制作に影響を及ぼしている点はありますか?
みなと:物語の描き方は全然違うかもしれませんが、「本物のデジモンを描く」という姿勢には間違いなく影響があります。僕が子どもの頃に感じた衝撃は、今でも僕のエネルギー源です。漫画を通して、僕も今の子どもたちに本物のデジモンを感じる“本気の作品”を届けたい。その気持ちが漫画制作の原動力になっています。
●『デジモンエッグズ』のテーマは「自由研究」!?
――『デジモンエッグズ』は、どのような構想で描かれたのでしょうか?
みなと:細田監督の作品に影響を受けて、僕の中にはずっと「現代を舞台に少年少女とデジモンを描くドラマを描きたい」という願望がありました。それが最強ジャンプでの連載を機に形になったのが『デジモンエッグズ』なんです。少年たちがある出来事をきっかけに大人になっていく、いわゆる「ジュブナイルもの」というジャンルですね。本当はデジモンコミックの時点でやりたい気持ちがあったのですが、全4話でまとめるには少し難しかったので断念してしまって。なのでこの漫画は、僕がデジモンを題材に本当に描きたいと温め続けてきたものなんです。
――本作のテーマを一言で言い表すと、どんなワードになりますか?
みなと: ズバリ「自由研究」ですね。この漫画は少年がデジモンを自由研究にする物語なんです。ただ少年とデジモンが活躍するだけでは漫画のコンセプトとして弱いので、「少年とデジモンが何をするか?」というテーマをいろいろと考えました。様々なアイデアが現れては消えていった結果、少年らしいテーマとして「自由研究」に行きついたんです。さらに、本作には実はもう一つのテーマがあるのですが…それは連載が始まってからのお楽しみということで(笑)。
――「デジモンで自由研究」というアイデアに決まった、決め手はなんですか?
みなと:「デジタルモンスター」という生物に注目する物語にしたかったんです。デジモンはどんな風に生きているのか、どこから来てどこに行こうとするのか、デジモンがいることで何が起こるのか…。自由研究なら、デジモンのことを考える物語に自然な形で持っていけると思ったので、このテーマでいこうと決めました。
●漫画発のデジモンが登場!新デジモン「スズモン」誕生秘話
▲スズモン
――『デジモンエッグズ』では「スズモン」という新デジモンが登場しますが、このデジモンはどういう経緯で生まれたのでしょうか?
みなと:スズモンは『デジモンエッグズ』の物語をきっかけに誕生したデジモンです。物語上の必要性から提案を行い、バンダイさん・プレックスさんにデザインや設定をお作りいただきました。
――この漫画から生まれたデジモンなんですね!
みなと:そうなります。まず僕が漫画のネーム(構成案)を描いて、そのストーリーに必要なデジモンとしてご相談させていただきました。多くの人々と議論をして、検討に検討を重ねた結果、大変魅力あるデジモンとして形にしていただけたので、本当にありがたい限りです。
――デザイン上のポイントを教えてください。
みなと:和風のデジモンであることは大きなポイントですね。連載前なので詳しいことは伏せますが…物語の展開上、和のモチーフが大きな意味を持っています。それで、いろいろなデザイン案がある中で鈴を選びました。神社などを想起させる和もので、また子どもに加護を与える「お守り」のような存在として描けるので、コンセプチュアルなモチーフを選べたと思います。動くときに鈴の音が鳴るので、漫画として面白い演出ができる点も魅力ですね。
●みなと先生激推し!「デジカ」は神のTCG!?
――現在、デジモンコンテンツでハマっているものは何ですか?
みなと:「デジモンカードゲーム」はずっとプレイしていますよ! 僕はカードゲームが大好きで、これまでも色んなタイトルを遊んできたんですが…デジカは神がかり的な面白さですね。本当にみんなに一度やってほしいと思います(笑)。
――いわゆる「新デジカ」ですね。どんなところが魅力だと思いますか?
みなと:メモリーシステムが革新的ですよね。その他のタイトルだと、カードを使うためのコストがターンを追うごとに増えていって、徐々に強力なカードが使えるようになっていくものですが…デジカはそこが違う。カードを使うためのコストをプレイヤー間で共有していて、1ターン目から強力なカードが使えてしまう代わりに、相手にも強力なカードを使う余地を与えてしまう。この唯一無二のシステムが、デジカの面白さだと思います。
――確かに、他のカードゲームに比べてコストやリソースの管理が独特ですね。
みなと:そうなんです。デジカは形式上無限のリソースをどう使うか、使った結果相手が何をして返してくるか、といった独特の駆け引きがあるんですよね。最初の手札に高コストのカードばかりが来ると、他のタイトルではいわゆる「手札事故」状態で何もできなかったりしますが、デジカでは多少リスクはあれど思い切って使えてしまう。相手に大量のコストを与えてしまうことになりますが、相手の手札次第では意外と何とかなるときがあって…そういう展開の“あや”が生まれるのも面白い点です。
●新たなデジモンと既存のデジモンが入り乱れる、本気のドラマをお楽しみに!
――最後に、みなと先生から連載開始を心待ちにしているファンの皆さまへメッセージをください。
みなと:まず予告しますと、『デジモンエッグズ』の第1話はスズモンをはじめ、完全新規のデジモンだけが登場します。漫画発の新デジモンのみで構成される第1話というのは、これまでのデジモンコンテンツでも例を見ないことですが、初めてデジモンに触れる人たちにも刺さる漫画を描きたいと意図して、あえてそのような1話にしました。第2話以降は既存のデジモンもどしどし登場するので、これまでのデジモンファンはより楽しめる漫画になります。
先ほども言ったように、僕はこの漫画を「本気のデジモン漫画」として描いて、皆さまにお届けしたいと思っています。それが読者の皆さまに受け入れていただけるかどうかはわかりませんし、僕自身不安に感じていることも多々ありますが、楽しんでいただければ幸いです。そしてこの漫画で初めてデジモンに触れる子どもたちに、僕が子どものころに感じた「デジモンが本当にいたらいいのに」という気持ちを持ってもらえたら、とても嬉しいです。ぜひご期待ください!
――みなと先生、ありがとうございました!
■みなと歩先生はどんな人?担当編集さんに聞いてみた!
みなと先生が描く漫画の魅力は、ひとえにドラマにあります。読み手の感情を動かす物語を作れる、類まれな才能の持ち主です。担当編集として一緒に漫画を作っていく中で、私はドラマの部分に関して一切口を出していません。みなと先生が生み出す物語のパワーを、読者の皆さんに楽しんでいただきたいです。